せっかく作った離乳食なのに食べてくれないわが子にイライラする…。赤ちゃんが離乳食を食べない原因としてヒトの本能や赤ちゃんの口の発達が関係しているのかもしれません。育児書通りに進まずイライラした私が実践した離乳食の進め方をお伝えします。 |
離乳食を食べないわが子にイライラしてしまった私
現在年中の長男が0歳のころ、離乳食があまりスムーズに進まず私は気持ちばかり焦っていました。
離乳食の目安量通りしっかり計量し、息子に食べさせようとするもひっくり返って泣いてしまう。
泣きすぎてそのまま寝てしまい一口も食べなかった日もありました。
せっかく作ったのにどうして食べてくれないんだろう。
一生懸命作っても食べてくれない。
食べる分量を計量しても実質ほとんど食べてくれない。
私は悲しさからイライラしてしまい、幼いわが子にイライラをぶつけては自己嫌悪に陥いる日々でした。
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離乳食を食べない理由
なぜ、息子は離乳食を食べてくれなかったのでしょうか。
この章では、赤ちゃんが離乳食を食べない主な理由を2つご紹介しますね。
理由1:新しいものは怖いと感じてしまうから
人間は新しいものに対して怖いと感じる「新奇恐怖」という本能が備わっています。
例えば私たち大人も、食べたことがない食べ物を見たとき、「これは何だろう?」「大丈夫かな?」など、一瞬ひるんでしまうことはありませんか?
これが赤ちゃんにも起こっているのです。
赤ちゃんは甘味、旨味、塩味があるものに対して比較的喜ぶ傾向にある一方で酸味、苦味を警戒しやすいという特徴があります。
酸味は食品が腐敗した味につながるし、苦味は毒の味として認識されるため、この2つについては本能的に避けようとするのです。
理由2:口の発達が関係しているから
この世に誕生してから母乳やミルクしか飲んだことがなかった赤ちゃん。
赤ちゃんは離乳食を食べていく過程で、今までとは違う口・舌の動きをする必要が出てきます。
ここでは、母乳を飲む時期の赤ちゃんと離乳食を開始する頃の赤ちゃんの口の発達を比べてみましょう。
もちろん赤ちゃんの発達には個人差がありますので、参考までに読み進めてくださいね。
まず、0~4ヶ月頃の赤ちゃんには哺乳反射と呼ばれる原始反射が見られます。
これは母乳やミルクを飲むための原始反射で、触覚刺激によって引き出されます。
哺乳反射は4~5ヶ月頃から徐々に減少していき、離乳食を食べる準備が始まります。
一方、5~6ヶ月頃の赤ちゃんには嚥下獲得時期、捕食機能獲得時期と呼ばれる発達が見られるようになります。
嚥下獲得時期とは口を閉じてゴックンと飲み込む動きを獲得する時期のこと。
捕食機能獲得時期とはスプーンなどから食べ物を取り込み、口を閉じて飲み込むことができるようになってくる時期をいいます。
この時期は赤ちゃん自身が離乳食を繰り返し食べながら、少しずつ学びだんだんと上達するようになっていきます。
このように赤ちゃんが離乳食を食べることができるようになるまでに、赤ちゃん自身が乗り越えるべき壁が存在しています。
ですので、赤ちゃんのためにせっかく用意した離乳食をママが期待した通りに食べてくれなくても必要以上に落ち込まなくても大丈夫ですよ^^
赤ちゃんにイライラが伝わる前に
ではもし、ママの期待通りに赤ちゃんが離乳食を食べてくれず、ママがイライラしてしまったとしたら、赤ちゃんはどうなるでしょうか?
赤ちゃんの聴覚の発達について
赤ちゃんはママのお腹にいる5ヶ月頃には聴覚機能が完成しています。
そしてママのお腹の中でママの声を聞きながら成長していき、産まれたあと比較的早い段階でママの声を聞き分けることができます。
新生児は、物が落ちた大きな音には驚愕反応を示すものの、 看護師の大きな笑い声には驚かないなど、音量に反応するだけでなく音そのものの特性も聞き分けているんですよ。
2ヶ月を過ぎる頃から、ママの声かけや呼びかけに答えて嬉しそうな顔をしたり、声を出して応えてくれる様にもなってきます。
一方で知らない人の声には泣き出してしまうなど、不快を示すようにもなります。
赤ちゃんはママの感情を聴き取っています
赤ちゃんは、周りの大人が発する声に含まれる感情を聴き取っています。
例えばママがイライラしたりして声の調子が変化すると、赤ちゃんも急に機嫌が悪くなりぐずり始めてしまう…。
そのようなことはありませんか?
このことは、ママの発する声から、赤ちゃんが「優しさ」や「穏やかさ」などの感情情報の変化も聴き取っていることを示しています。
ママのイライラが赤ちゃんに伝わってしまう前に。
息子の離乳食に悩んだ私が実践した方法をお伝えします。
離乳食前にスキンシップ
息子が5ヶ月頃から離乳食を始めましたが、次第に離乳食がスムーズに進まなくなったことに悩みました。
そこで助産師さんに母乳相談をし、いくつかアドバイスをいただいたのですが、その中でもここでお伝えしたいのは離乳食の前に母乳をあげても良いということです。
正直驚いてしまいました。
なぜなら育児書には「離乳食のあとに授乳する」と書かれていたからです。
育児書通り、離乳食の後授乳をするという順番を守っていたのですがなかなか離乳食が進みません。
順番通りに進まないことに私はストレスを抱えていたのです。
育児書通りじゃなくても良いの?というのが私の本音でした。
アドバイスをいただいた通り、まず授乳をし息子が落ち着いてから離乳食を食べさせてみるとそれまでよりも息子がご機嫌で食べてくれるようになりました。
私の場合は、混合育児で足らない分をミルクで補っていたのですが恐らく息子にとっては母乳の時間が安心できる時間だったのだろうと思います。
授乳タイムでスキンシップをし、心を充電することが私たち親子にとって必要なことだったと言えます。
言葉でのコミュニケーションができない赤ちゃんにとって、スキンシップは愛着関係を築くために重要なことです。
例え離乳食が育児書通りスムーズに進まなくても、赤ちゃんは新しいことに慣れていく挑戦をしているところだな、と思うことで少しイライラが緩和されるのではないでしょうか。
この記事が育児書通りに進まず、ついイライラしてしまうママのヒントになると幸いです。
執筆者:まるやまなほ
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