子どもが4歳くらいになると自転車を乗りたがる子も多いですよね。自転車は公道を走れるので注意事項をしっかり教えたいところですが、落ち着きのない子どもは話を聞いていないことも…。そんなお子さんの初めての自転車を上手にサポートする教え方をご紹介します。 |
話を聞かない息子
子どもが4歳くらいになると、お誕生日やクリスマスプレゼントなどのタイミングで自転車をプレゼントするなんてこともありますよね!
我が家の息子も3歳頃、幼稚園のお友達が自転車を乗り始め「僕も乗りたい!」とせがまれ、4歳のお誕生日に自転車をプレゼントすることになりました。
息子はちょっと衝動性があり、目の前に楽しいことがあると落ち着いていられません。
お友達に自転車を借りて何度か練習したときも、私やお友達のアドバイスは右から左で、いきなりペダルに足を乗せては転び、2・3回やったところで「できない!」とぐずり出す状態でした。
普段もやみくもに始めて、うまくできないと「難しい!」と投げ出してしまうことがあります。
自転車は約束を守って安全に乗って欲しいので、プレゼントをする前にどうやったら息子にしっかり話を聞いてもらえるかを考えました。
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落ち着きのない子の脳の特性
幼児期の子どもは、発達のでこぼこがある・なしに関わらず、言葉で説明を聞くことが苦手です。
その中でも落ち着きのないお子さんは、脳の運動系エリアがより活発なので、すぐに身体を動かしたくなりじっとしていられなかったり、すぐに手が出たりなど衝動的な行動が見られます。
それが、人の話を聞く前に行動してしまうことにもつながり、ついついママも叱ってしまったりイライラしてしまうことがあると思います。
そんなお子さんには注意をするより、人の話を聞くことや、考えたり理解するということをうまくサポートしてあげながら、お子さんが得意な運動系エリアを伸ばし、スポーツや身体を動かすことの行動力を伸ばしてあげることが大切です。
その子にあった教え方の大切さ
お子さんのタイプ知ると「だからうちの子はいくら怒ってもきかないんだ、逆に困りごとが増えてしまうんだ」ということが分かります。
反対に「この言い方をすればスッと動くんだな!」ということも分かります。
子どもの脳は柔軟です。
注意する教え方ではなく子どもの良いところを伸ばす教え方を意識すると、子どもの脳は素直に反応してくれるようになりますよ^^
子どもがしっかり話を聞く自転車の教え方
事前準備はこの3つ!
お子さんもとっても楽しみにしている自転車ですから親御さんも楽しく準備したいですよね。
3つの事前準備をしてみましょう。
自転車=楽しいというイメージを持ってもらうと、その後の練習や親御さんの説明を聞いてもらいやすくなりますので、自転車を選ぶときから楽しく進めていきましょう!
そして、選択肢があると子どもの中で「自分で選んだ特別な自転車!」という良い記憶が残ります。
3社くらいあると幼児期の子どもは選んだ満足感が得られるので情報を集めてみましょう。
もし、カタログやホームページの中でちょっとこれは買えないな…という商品をお子さんが「これがいい!」と言ったとしても最初から「これはダメダメ!」と否定はせずに「これもかっこいいね!」と共感をしてしばらく様子をみましょう。
幼児期の子どもは色々興味が移ります。1つ1つに反応せずに様子をみて、最後に本当にダメなものを選んだらやさしく丁寧にダメな理由を伝えてあげましょう。
自転車メーカーのイメージ動画やYouTubeを活用するのがおススメです。
同じ年頃の子どもが一生懸命自転車を乗っている動画を一緒に見ながら
「こうやって勢いをつけるんだね!」
「ここでペダルに足をのせるといいんだね!」
「ブレーキは大切なんだね!」
と伝えると、子どもは自分ごとに置き替えやすくなり「僕にもできそう!」とできる未来を想像させてあげることができます。
親御さんが自転車に乗って見本を見せてあげる方法もよくあるのですが、落ち着きのない子どもの場合は、
離れて声をかけると聞いていないのと、自分の自転車に興味津々で親御さんをみていない可能性があります。
するとお互いイライラする火種が発生してしまいますので、当日は親御さんが側で声をかけてあげられるように、事前に動画で情報をインプットしておくのがおススメです。
我が家はプレゼントをするまで家族でよく見ていました^^
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場所選びもとても大切です。
子どもの安全はもちろんですが、人や他の自転車が来ない場所を選べば親御さんが「危ない!」と注意する回数が減り、叱らずに集中して教えてあげられます。
また、子どもは集中力が短いので、なるべく早い段階で「進めた!」という成功体験をさせてあげると「もっとやってみたい!」と脳にエンジンがかかり、練習も長くできます。
できれば自転車が走りやすいアスファルトの道で、少しだけゆるい下り坂があると子どもの弱い力でも自転車が進みやすくなり、早い段階で成功体験ができると思います。
この3つの
①自転車を選ぶときから楽しい記憶を残す
②子どもが自転車に乗っている動画を見る
③練習する場所選び
を事前に準備して、自転車をプレゼントする日を待ちましょう。
実践編
自転車が届いたら、子どもは早く乗りたいですよね。
幼児期の子どもは、実際自転車に乗りながら注意事項を同時に聞くということはとても難しいです。
手短かに注意事項を伝えてスタートしましょう。
「危ないことしちゃだめだよ!」などまだ乗っていないのに注意をしてもお子さんの耳には届きません。
脳はプラスの言葉をインプットしますから、まずは「早く乗りたいね!」とワクワクを共感してあげて、親御さんの言葉が届きやすい状態をつくりましょう。
その後にこれだけは守って欲しいという約束を2個くらい伝えます。
幼児期の子どもや落ち着きのない子どもは静かな環境でお約束をした方が脳が記憶します。
私も静かな家の中で息子と視線を合わせ「ママが止まって!と言ったら必ず止まること」の約束を1つだけしました。
ストライダーや三輪車の経験があるお子さんなら「足で蹴る」という慣れている動きから始めるのがおススメです。
自転車は重いので、いきなりペダルでこいでも思ったように進めません。
足で蹴るという動きで「自転車が前に進んだ!」という成功体験からさせてあげましょう。
ちょっとでも自転車が前に進んだら「うまい!うまい!」
止まれたら「そうそう!止まれたね!」
ペダルに足を置こうとする様子がみられたら「今、置けてたね!」
など、できた動きを細かく褒めてあげます。
幼児期の子どもは親御さんが笑顔で楽しく褒めてくれることを一番の情報としてキャッチしています。
その笑顔と言葉がお子さんの自信になり「もっとやりたい!」となり、長く練習することにもつながります。
ぜひ親御さんはお子さんの小さな「できた!」を見つけて、たくさん褒めるように心掛けてみてくださいね。
息子は普段は飽きっぽいのですが、この対応で2時間練習を続けその日に乗りこなせるようになりました。
そして一番最初に教えた「ママが止まって!と言ったら必ず止まること」の注意を今でもしっかり覚えていて守ってくれています。
お伝えしたように幼児期の子どもの特長やお子さんの特性に合わせると、お子さんの記憶にしっかり残せる伝え方ができます。
公道を走るようになると車の注意も必要になってきますから約束はしっかり覚えていて欲しいですし、教える側もイライラしないで伝えたいですよね。
今回お伝えした事前準備や実践の声かけの方法は、お子さんが新しいことにチャレンジするときに応用して使える方法です。
ぜひお子さんの新しいチャレンジに、笑顔で楽しくサポートして親子で楽しい体験をしてほしいと思います。
今日もお子さんとの楽しい時間がすごせますように。
執筆者:宮代さちこ
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