今まで発達が気になったことはないし、行きしぶりもしたことない…そんな子が突然登園拒否をしたとき。つい「大丈夫大丈夫!」と励まして行かせようとしていませんか?笑顔で登園できる秘訣は、子どもを癒すコミュニケーションです。 |
休み明け、行きしぶりが起こりやすい時期です
ゴールデンウィークが終わりましたが、皆さんのお子さんは、元気に登園していますか?
もしかすると、今まで行きしぶりをしたことがなく、発達に関して何も心配をしたことのなかった子どもが、突然登園拒否をして、
お母さんとしては驚いてしまって、どんな対応をしたらいいのかわからず悩んでいる方もいらっしゃるかもしれませんね。
私にも、二人の娘がいて、同じような経験をしたことがあるので、その時のことをお話ししますね。
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大丈夫だと思っていた次女が突然、登園拒否!
ひといちばい敏感だけれども反抗的なHSS型HSCの長女と違い、次女はおっとり穏やか、少し敏感な子どもかな?というくらいで、たいして問題はないと思っていました。
HSS型HSCについてはこちらで解説しています▼
その癇癪、繊細すぎることが原因かもしれません!HSS型HSCの癇癪には「脳に届く話し方」が効きます
昨年のコロナ休校明けも、小学校へ通っているHSCの長女の心配ばかりして、次女は楽しく保育園に通っていると思っていました。
しかし、ある日突然、朝起きるなり「保育園行かない」「今日は絶対お休みする」と言いだしたことがあったのです。
内心びっくり!何で忙しい朝から急にそんなことを言い出すの~?!と焦りました。
もし私が学んでいなかった頃なら、
「はいはい、行けば楽しいでしょ」
「お友達と遊べるよ」
「ほら○○ちゃんが待ってるよ」
とポジティブそうな言葉を並べて、無理やり起こして、勢いで保育園に連れて行ったと思います。
次女は、そのやり方でもきっと保育園には行けたでしょう。
けれど、気持ちにふたをされたままでやり過ごした問題は、膨れ上がって、後から悪化して噴出してしまったのではないかと思います。
私は、ある二つのテクニックを使って、次女の気持ちを聞きだしながら、笑顔で登園させることに成功したのです。
どんな子どもに効く方法ですので、ぜひあなたも試してみてくださいね。
子どもの心を癒すコミュニケーションで、突然の登園拒否も即解決!
①カウンセリングモードで子どもの気持ちを聞く!
私は、突然登園拒否をした次女に内心びっくりしながらも、「そうなんだ~行きたくないんだね~。」と、まず、気持ちを受け止めました。
「しっかり落ち着いて話を聞く」と私の心の中で決めて、次女の気持ちを聞くことに徹したのです。
これは、「カウンセリング」の手法の一つ。
大人の思いは一旦脇に置いて保留し、子どものありのままの姿を受容していきます。
すると、はじめは「絶対行かない」と言うばかりだった次女が、「お昼ご飯がイヤなの」という話をしてくれたのです。
どうやら、給食の時間に食べるのが遅く1人で残ってしまったり、みんなが食べ終わって遊んでいるのに遊べないのが悲しいということがあるようでした。
コロナ以前は、ビュッフェスタイルで自分の食べられる分だけ、自分でお皿によそうことになっていましたが、コロナ休園明け、衛生面から、先生がよそうことに変更になりました。
量を減らすことはできるようですが、「減らしてください」と言うのがストレスなのかもしれないし、とにかく量が多くて食べるのがつらいのかもしれません。
また、密を避けるために、お友達と間隔をあけて座って食事をしているそうで、それも寂しいのかもしれません。
大人ではなんてことないことでも、子どもにとってはこのような環境の変化は大きな問題。
子ども自身の発達に問題があってもなくても、小さな不安や嫌な思いをした経験が積み重なって、「行きたくない」という気持ちへつながってしまうことがありますから、
「この子なら大丈夫!」と思い込みすぎずに、子どもの気持ちの揺れに気づき、カウンセリングで聞いてあげることはとても大切だと感じました。
カウンセリングの手法を用いて行きたくない理由を聞くことができ、ひとまずほっとした私は、
「先生にお話してみようね。」「もうちょっと少なくしてくださいって言おうか。」など、今できる対策を伝えました。
しかし、次女の「休みたい」の気持ちはなかなか変わりません。
そこで、私は次の作戦を決行したのです!
②ご褒美作戦で動き出しを後押し!
脳は、動き出すときが一番負荷がかかります。
やりはじめのしんどいところを、「楽しいこと」で後押ししてあげれば、すっと動き出すことができるのです。
そこで、あと一歩踏み出せない次女に私から提案したことは…
「特別に、アイス一粒食べてから行くのはどう?」
次女の目にキラッと元気が戻り、「うん!そうする!」と笑顔になりました。
「朝からアイスなんてとんでもない!」と思いますよね。私もかつてはそうでした。「ご褒美は、ちゃんとできたあとでしょ」とも思っていました。
けれど、ちゃんと目的をもって、意図的に、子どもの行動を促すために行う「ご褒美」ですから、今では躊躇することはありません。
実際次女は、嬉しそうにアイスを頬ばったあと、さっと用意をして保育園に向かうことができました。
どんなに「問題ない」と思っていた子どもでも、不安や嫌な気持ちを抱えて行きしぶりを起こすことはあります。
そんなとき、「行きなさい!」「あなたならできるでしょう!」と叱咤激励して行かせるのではなく、
子どもの気持ちを受け止め、楽しい気持ちにさせる一工夫をしてみることがおすすめです。
ぜひ、お子さんの心を癒すコミュニケーションを意識してみてくださいね!
執筆者:青山あさひ
▼ひといちばい敏感な子ども(HSC)も、科学に基づいた「正しいコミュニケーション」で伸ばしていきましょう!