保育園に入ったのに言葉が増えない…と悩むママへ。集団の前にママとのコミュニケーションをたくさん積み重ねましょう

「集団に入れば言葉は伸びる」という常識を信じていたのに、保育園に入園しても全然言葉が増えない我が子…。それもそのはず、言葉の発達には順番があります。集団も個別もどちらも大事ですが、まずお母さんとの「楽しい」をたくさん積み重ねてほしいのです。

「集団に入れば言葉は伸びる」は本当?

うちの子、なかなか言葉が増えない…と悩んでいるママ、「集団に入れば、言葉伸びる!」とアドバイスされたことはありませんか?

この4月に保育園に入園されたお子さんの場合、「保育園に入れたし、これで言葉はどんどん増えるだろう!」と安心されているかもしれませんね。

保育園に入ったのに…言葉が増えなかった息子

私もかつて、2歳の息子の言葉が増えないで悩んでいたとき、「集団に入れば、言葉の刺激で言葉伸びてきますよ〜」とたくさん言われました。

ですから、そんな「世の中の常識」を信じて、入園前は、ほぼ毎日児童センターに通っていましたし、保育園に入れば言葉が増えるかも!と期待いっぱいで入園させました。

ですが、結果は、、、伸びたような…いや、伸びてない!

集団に入れば言葉が伸びるかと思えば…むしろ逆効果の場合も

確かに、集団に入ると、家庭での生活に比べてぐっと行動量も増えますし、できることも増えていきますから、全く伸びないというわけではありませんが、

言葉をキャッチする力が弱い発達でこぼこの男の子には、せっかくの言葉の刺激は素通り…むしろ、混乱まうことにもなりかねません。

お友だちの会話についていけない…
言い間違いをて笑われた…

そんな切ない思いをしながら、話すことに自信をなくていってまうことだってあるのです。

集団に入れば一安心!これで言葉が増える!ということではないのですね。

言葉は集団で伸びる?個別で伸びる?正解は両方で大切なのは順番!

言葉を伸ばすには、個別でじっくり療育を受ける方がいいのでは?と思う一方で、健診等でよく聞かれるのは、「園に通うようになったら刺激も増えて、言葉も伸びますよ〜」というアドバイス。

実際、私の息子が入園した際、保育園の先生にも、「大丈夫、慣れてくればおしゃべりも上手になりますよ〜」と言っていただいていました。

「ということは、やっぱり集団の方がいいのかな?」と思われる方も多いと思いますが、答えは、、、両方!大事なのは、その順番です!

確かに、園に通い始めることで言葉が伸びるお子さんもいらっしゃいますが、それは、シンプルに「刺激が多くなったから」ではないのが注意したいところ。

実際、入園したのに、言葉が増えなくて、不安です…と私の元へ相談に来てくださるお母さんは少なくありません。

ではなぜ、集団の中に入るだけでは言葉が伸びていかないのか?

それは、言葉で伝える力は一対一の関係の中でじっくりと育っていくものだから。

そして、その一対一の関係には、「安心」「伝えたい気持ち」がベースにあることがとっても重要です。

療育だけでは、思ったように発達が進まないというとき、もちろん、量が足りないということもありますが、言葉の発達がゆっくりなお子さんには、初めての人、場所が苦手だったり、家族以外の人とはなかなか関係が築きにくいという子も少なくありません。(私の息子もこのタイプです)

ですので、療育に通い始めても、その場所に、そして先生に慣れるのにとっても時間がかかって、泣いてぐずって療育どころじゃない…

やっと慣れてきても次の週には、先生との関係が完全にリセットされている…なんてこともよくあります。

「安心」と「伝えたい気持ち」この2つを兼ね備えているのが、幼児期なら、ご家族!とくに子育ての中心にあるお母さんとの関係にあるのです。

個別で伸ばすことをスキップして、集団で伸ばしていこう!というのは言葉の発達の仕組み上、無理がありますから、

言葉で伝える力も、安心できて、聞いてきいて!のベースが自然に築きやすいお母さんとのやりとりの中で育てていくのが、初めにしていきたいこと。

ここの土台がしっかりしていると、療育や集団で過ごす時間がもっともっと、お子さんの言葉の育ちに繋がっていきますよ!

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集団で伸ばそうとする前に、お家で、大好きなお母さんとの一対一のコミュニケーションの中で、っかり自信を高めていくことが、お友達や先生とのコミュニケーションの力にもつながっていきます。

私たち大人も、ぶっつけ本番で苦手なことにトライするよりも、しっかりと準備体操をしておく方が自信を持って臨めますよね^^

こんな風にお伝えすると、一生懸命なお母さんほど、「言葉を増やすためにはお母さんである私が頑張らなきゃ!」と、絵本や絵カードで、「これは、りんごよ!ほら、言ってごらん!りんご!」と言葉を「教える」というコミュニケーションになってしまいがちです。

実際、「言葉が増える」「言葉を増やす」というワードでネット検索すると、
・言葉を増やす絵本
・言葉が増えるおもちゃ
言葉を増やすトレーニング
…など具体的な方法が検索の上位にあがってきます。

私も、息子の言葉の遅れに悩んでいたときには、毎晩たくさん検索しましたし、息子と同じ歳で同じようなタイプの男の子のママの体験ブログを読んでは一喜一憂してました…

もちろん、言葉かけやトレーニングも大事です!一緒に楽しく遊べるおもちゃも大事。

絵本の読み聞かせも、たくさんの言葉に触れる経験としてとっても有効なのですが、ここに「教える」というお母さんの意気込みが入ってくると、途端にうまくいかなくなっていきます。

実際、療育でも絵カードを使って言葉を教える方法をとることが多いので、絶対ダメ!というわけではないのですが、幼児期は、言葉よりも、言葉以外の情報の入力がぐーんと発達する時期!まさに旬です!

その旬な時期に、言葉だけ教えるのと、言葉以外の刺激をたっぷり注いで、脳から発達させていくのと、どちらが、子どもも楽しみながら発達していけるでしょうか?

子どもの脳は、ポジティブなコミュニケーションを栄養にして発達していきます。
そして、何より、楽しい!嬉しい!面白い!こんな風にワクワクしているときにぐんぐん発達していきます。

ですから、「教える」コミュニケーションではなく、子どもが喜ぶ楽しいことを、一緒に経験することで、ママとのコミュニケーションを重ねていってくださいね。

わが家の定番は、クッキングです。最近は、ポップコーン作りが大ヒットでした。手順も覚えて、会話も弾みますよ^^

あなたのお子さんがいま、好きなこと・喜んですることは何ですか?^^ぜひ、考えてみてくださいね。

集団生活をスタートされた方が多いこの時期。「集団に入ったからこれで我が子も安心!」と思った分、「全然言葉が増えない…」とがっかりしてしまう前に、まずはお母さんとの楽しい経験の中でコミュニケーションを重ねていくことで伸びるものなのだと知ってほしいと思います。

ぜひ、親子でたくさんの楽しい!嬉しい!面白い!を積み重ねていってくださいね^^

執筆者:はしうえゆか

▼「お母さんの小学校★ななほし」主宰:石澤かずこのメルマガ登録はこちら

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