落ち着きがない我が子が小学生になって困らないために。今から始めるべき「本当の」入学準備とは

落ち着きがない我が子が小学生になって困らないように色々と身につけさせなきゃ…と必死になっていませんか?お母さんの愛情も、お子さんが自信をなくすきっかけになってしまっては本末転倒。ADHDタイプの子どもに本当に必要な入学準備をお伝えします。

入学準備のしすぎにご用心!

就学時健診が始まり、いよいよ小学生になる準備がスタートしました。小学校入学にむけてお母さんはいろいろな準備に心配が尽きませんよね。
インターネットで検索すると、小学校までに身に付けたい力として、実に様々な情報が出てきます。
・生活習慣をきちんとしよう
・早寝早起きに慣れておこう
・一人で登校できる準備をしよう
・ひらがなくらいは読めるようにしておこう
・数の概念をつけておこう
生活習慣から学習の準備まで、「こんなにできていないといけないの?」と不安になってしまいますよね。
小学生になってからお子さんが困らないように今から準備してあげたいのが親心です。
けれど、ちょっと待って!
これらを、今、全部できるようになる必要はありません。むしろお母さんが頑張ろうとすると、かえって逆効果になってしまうこともあるのです。
それはなぜかというと、お子さんが入学へのプレッシャーで不安定になったり、できないことをガミガミ言われ続けることで自信をなくしてしまうから。
お子さんへの愛情からアレコレと世話を焼いた結果、精神的に追い詰めてしまうことになったら、本末転倒ですよね。
この記事では、落ち着きがない注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの子どもの行動の特徴をチェックリストで把握して、お母さんがお家でできる対応についてお伝えします!

落ち着きがない子、小学生になるとどんな困りごとが起こる?

簡単チェック!あなたのお子さんのタイプは?

さて、ここで普段のお子さんの行動の特徴について、簡単にチェックしてみましょう!
□落ち着きがなく注意があちこちに飛んでしまいやすい
□失くし物や忘れ物が多い
□静かにすべき場所でも落ち着かない
□相手が話し終わる前に話し始めたり、順番を待てない
いかがでしたか?

チェックがついた「ADHDタイプ」は問題児扱いされやすい

上記の質問のどれか一つでもチェックがついたお子さんは要注意です!
なぜなら、その行動の特徴が、小学校での困りごとを引き起こしやすいから。
このチェックリストに当てはまるお子さんは、発達障害・ADHDの傾向がみられるタイプ。(診断ではないですよ)
落ち着きのなさや、不注意傾向や注意散漫、いわゆる「多動」傾向がみられるタイプです。
衝動性や多動性を持っていると、行動が大きく目立ちやすいため、どうしても問題児扱いされやすくなってしまいます。

目立つ→注意される→自信をなくす→行動できなくなる、学校でも家でも叱られるという状態に…

どういうことかというと…小学校は幼稚園や保育園に比べてじっと座っている時間が圧倒的に長くなります。
園から小学校に上がるとどんな変化が起こるのかは、こちらの記事で詳しくご紹介しています▼
さらに、1年生のスタートは学校での「集団活動」「日常生活」にしっかり慣れるために先生もじっくりていねいに指導します。
ですので、行動の大きい子は、とにかく目立つ!
すると、
〇〇くん、ちゃんと座りなさい!
〇〇さん、周りをちゃんと見て!
など、先生からのネガティブな注目が増えていきます。
学校でできないことを怒られ続けた子どもは、どんどん自信をなくしてしまいます。
そして簡単にできることも、「どうせ僕なんて…」と取り組めなくなっていきます。
こんなとき、お母さんには電話がかかってきたり、学校へ呼び出されたり…
すると、先生に注意されたお母さんは「家で頑張ってしつけをしよう!」と今まで以上に子どもに厳しく接します。
子どもにとっては、学校でも家でも怒られるという状態があっという間に出来上がってしまうのです。

「二次障害」は絶対に避けたい

けれども…「ちゃんとしなさい!」と言われてできるのであれば、彼らだってしたいんです。
実は発達障害・ADHDタイプの子どもは、自分の行動をしっかり制御する脳の発達がまだ未熟です。
できないのは努力不足なわけでも、お母さんの育て方のせいでもないのです。
こんなふうに子どもの困りごとが周囲の大人に理解されなかったら最終的にどうなるか分かりますか?
発達障害とは違う、二次障害が出てしまうのです。
二次障害が出てしまうと、元気がでない、やる気がでないといった心の不調や、頭痛や腹痛などの体調不良で学校にいけなくなってしまいます。
不登校になると、周囲の関わり方次第では、子どもが「学校に行けない自分」をどんどん責めてしまいます。まさに負のスパイラルです。
このような状態は絶対に避けたいですから、発達障害・ADHDタイプの子どもの落ち着きを引き出す対応を、入学前の今こそ、お母さんに始めて欲しいのです。

落ち着きがない子どものために、今、おうちでできる本当の「入学準備」とは

では、落ち着きがない子どもの小学校入学準備として、今から始めて欲しいことは何か。
それは、「子どもに」お勉強をさせることや生活習慣を定着させることよりもまず、「ママが」コミュニケーション方法を身につけて、お子さんの落ち着きを引き出していくことです。

①会話を穏やかにスタートし、できていることをどんどん肯定!

ADHDタイプの子どもは、周囲の大人が怒って関わると本人の攻撃性が高まりやすいという特徴を持っています。
まずは会話のスタートを穏やかにはじめることからはじめましょう。
そして一番大切なのはお母さんがお子さんを肯定してあげること。
行動面での困りごとが多いのでお子さんのできないことが目につきますが、そこはグッとこらえて!できている行動に注目してあげてくださいね。
ADHDタイプの子どもの強みは、抜群の行動力!
そこに自信がプラスされれば持ち前の行動力が発揮され、できることもグングン増えていくのです。

②習慣化させたいことは視覚化し、わかりやすい言葉で伝える

そして発達障害・ADHDタイプの子どもは、視覚優位な子が多いのも特徴です。
朝のお仕度など習慣化させたいことがある場合、まずはやるべきことを紙に書き出しましょう。
そして数字イラストなどで視覚化し見やすい所に貼って、優先順位や順序を書くとお子さんに伝わりやすくなります。
このときに、一つのことに注意を向け続けることが難しいお子さんなら、一度にたくさんの指示をしないことが大切です。
端的な言葉で指示するなど、工夫してみましょう。
こんなふうにお母さんと一緒にできることを増やすことで「自分の力でできた!」という、達成感を育んでいってください。
この自信が、スムーズな学校生活へのスタートにつながります。
いかがでしたか?
お母さんの良いコミュニケーションの積み重ねがお子さんの行動面の落ち着きを引き出します。
お子さんの成長を信じて入学までのかけがえのない時間を素敵なものにしていってくださいね。
もし、自分一人では、我が子のためにどんな準備をしていいかわからない…という方は、一緒に作戦を練りますので、個別相談会へお越しくださいね。

【落ち着きがない我が子の就学が不安なママへ】
個別相談会でお話を聞かせてくださいね。

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執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)
入学準備についてはこちらの書籍も参考にしてください▼
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