小学校でのお友達トラブルが心配!癇癪持ちのアスペルガータイプの子どもにしてあげたい入学準備

気持ちのコントロールが苦手な癇癪持ちのアスペルガータイプの我が子が、小学校に入学してからお友達とトラブルにならないか…と心配ですよね。学校に全ての対応を頼る前に、お母さんがおうちでできる対応でバッチリ入学準備ができちゃう方法をご紹介します!

アスペルガータイプの子どもに立ちはだかる小学校の現実

理屈っぽくて、頑固!思い通りにならないと泣いて怒って主張する、気持ちのコントロールの苦手で、お友達とうまく遊べずいつもケンカになるか仲間外れのようになってしまう。

そんな我が子の入学後のお友達関係が心配…というお母さんへ向けて、お母さんがおうちでできる入学までの準備をお伝えします。

私がカウンセラー時代に出会ったH君の話をさせてください。

H君は、発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)の診断がありました。診断基準が変わる前ならいわゆるアスペルガー症候群と言われていたものです。

大人が大好きで、カウンセラーの私を見つけるといつもすかさず寄ってきて、「先生、このダンゴムシはおそらく生後○週間のオスだと思われます!」などと、博識を披露してくれるとっても可愛らしいH君。

彼は、幼稚園の入園とともに療育センターにも通い、応援体制はバッチリでした。

ところが、大きな壁が就学相談で訪れました。

実は、年長さんになってお友達との意見の相違でパニックになったり、感情のコントロールが効かずお友達を叩いてしまうことが続いていました。

自分の意見を曲げられず思い通りにならないとひっくり返って癇癪を起こすので、クラスの子達からも少しずつ距離を置かれるようになってしまいました。

その様子を就学相談で伝え、小学校入学後できるだけ早く支援を始めたい、とお母さんは通級の利用を申し込みました。

ところが、教育委員会の回答はNO。

『知能は高いですし、小学校に入ってから様子を見て、問題が起こりそうなら通級の利用を考えましょう。』とのこと。

トラブルが起こってから対応が後回しになってしまうのでは遅いのに。お母さんはヒヤヒヤしながら何もできず様子を見るしかないのでしょうか?

この回答を聞いて、H君のお母さんと共にとてもがっかりしたのを覚えています。

悲しいですが、学校の対応はこのようなケースも多いのが事実です。

同じように発達でこぼこっ子の入学に悩みを抱えたママたちの就学体験談はこちらから▼

なぜ、思い通りにならないと癇癪を起こしてしまうの?

そもそもなぜ、思い通りにならないとキレてしまうという癇癪は起きているのでしょうか?

人の脳は細かく役割分担が決まっていて、それぞれの場所が連携しながら色々なことができるように成長していきます。

その連携がうまくいかなかったり、それぞれの場所の発達にでこぼこがあったりすると、困りごとのようなかたちで行動に現れることがあります。

H君のようにアスペルガータイプと言われる子どもは、物事を想像したり予想したりすることが苦手な傾向があります。ですので、自分なりのペースやこだわりが崩れて予想外なことが起こることを極端に嫌います。

それに加え、「感情の脳」という場所の成長が未熟だと、ちょっとしたことで余裕がなく感情のコントロールができない状態になり、癇癪として感情が爆発してしまうのです。

自分の意見とお友達との意見が違うという予想外のことでパニックになってしまい、お友達を叩いてしまうH君の行動は、特性と感情の脳の未熟さから起こっているものでした。

癇癪もお友達トラブルも解消!お母さんができる入学準備とは?

H君のような賢くて、ちょっと変わり者だけど未来の可能性に満ちている子ども。

入学してから、癇癪が原因でつまずいて傷つきそして自信をなくし、本来持っている力を発揮できないというのは、本当に悔しいですよね。

そんな子どもを持つお母さんが入学前の今できる大事なことは、癇癪を習慣化させないことです。

癇癪は、感情の脳が落ち着けばおさまるものです。

しかし、脳が未熟な幼児にとっては自分ではどうすることもできません。

そこで、お家でお母さんの声かけを使ってお子さんの脳を伸ばし、「キレる」という反応を習慣化させないことに注力していきます。

感情の脳を育てるには2つのポイントがあります。

◆肯定の注目

ひとつは、子どもを肯定すること。

肯定というと、褒めるという言葉が頭に浮かぶかもしれませんが、肯定=褒めるだけではありません興味や関心を示すのも立派な肯定なのです

「これはなあに?」「教えて!」など、知識が豊富なタイプの子どもであったら、子どもを先生に見立てて色々質問できますよね。

教えてくれたら、「すごいねー!良く知っているね、いいこと教えてもらっちゃった!」と大げさに褒めてみてくださいね。

◆スキンシップ

もうひとつは、スキンシップをとること。

スキンシップの情報が入力される脳の場所と、感情の脳は太いネットワークでつながっているので、感情の脳を落ち着かせる絶大な効果があります。朝起きたときや寝る前など、毎日5分以上肌が触れ合う時間があるといいですね。

子どもの感情の脳は、お母さんとの穏やかなコミュニケーションスキンシップが大好きです。
まずは、この2つを意識してみてくださいね。

感情脳が落ち着くと、感情コントロールが徐々にできるようになり、癇癪やお友達とのトラブルに発展せずに済むようになります。

学校の対応が少し心配だな、思っていたのと違ったな、とがっかりしなくても大丈夫です。目の前の子どものために今からおうちでできることを始めていきましょうね!

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子どもの入学が不安…こちらも参考にしてくださいね!▼

温かい春の日差しが降りそそぐ頃、親子で穏やかな入学の日を迎えられますように!

執筆者:石澤かずこ
(お母さんの小学校★ななほし代表)

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