朝の支度がなかなか進まない子どもにイライラしませんか?そこで登場するのがお支度ボード!しかし、子どもによっては市販のものが合わない場合があるのです。我が家の例を参考に、子どもに合わせたオリジナルお支度ボードの作り方をご紹介します。 |
もうすぐ小学生なのに、朝の支度が遅い我が子にイライラガミガミ
朝の支度が遅すぎる子どもに焦り「早く―!」とイライラガミガミしていませんか?
すごくわかります!
のんびり起きたと思ったら、好きなことで遊び出し、何度言っても支度がスムーズにできない息子に毎朝「早く!お着替えしようって言ったでしょ!お着替えの次は朝ごはんって言ったでしょ!」とガミガミ叱りつけていたのはこの私。
毎日のことなのに何で覚えられないの?
何で身に付かないの?
毎朝この繰り返し。小学生になる前にどうにかしなくちゃと、焦りと不安でイライラ全開。
怒られっぱなしの息子は毎朝癇癪を起こし、予定時間に出発できないことも良くありました。
悩んだ私は、お支度ボード通販サイトや手作りのお支度ボードがあることを知り、早速作ってみたのでした。
・トイレ
・着替え
・朝ごはん
・はみがき
・準備
目で見て次は何をするのか分かるからきっと息子もこれを見てやるだろう!と思って始めたものの、あっけなくその幻想は崩れ落ちました。
やるべきことは分かってもやらない、やろうとするけどこちらが期待しているようなスムーズな行動がとれない。
では、なぜお支度ボードがあっても支度が進まなかったのか、どんなお支度ボードなら効果的なのか、この記事でお話ししていきますね。
ADHDの特性が関係し、行動がスムーズにできない場合があります
なぜ、お支度ボードがあってもお支度が進まないのでしょうか。
原因の一つに、発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性が関係していることがあります。
脳の特性上、
・言われたことを覚えていられない(ワーキングメモリが低い)
・次になにをするのか順序立てて考えることが苦手
・興味のないものにはやる気がでない
・気が散りやすい
ということがあります。
ADHDの特性を持つ息子の場合、お支度ボードを見て次に何をするのか分かっていても
・朝の支度=興味のないものなのでやる気にならない
・たくさんある支度の途中で違うものに気を取られ遊んでしまう
ことが起こっていました。
お支度ボードには、「朝やること」がズラーっと書いてあることが多いですよね。
目で見て、次は何をするか確認できる点ではとても便利ですが、ADHD傾向の幼児にとって
★「朝やることの項目」の数と難易度がお子さんに合っているか?
★行動させるキッカケがあるか?
が行動できるかできないかの大事なポイントになります。
ですので、市販のお支度ボードのチカラだけでは、朝の支度がなかなかスムーズにいかないのです。
それでは、どんなお支度ボードなら支度が遅い幼児をサクッと行動させられるのか、次章に書いていきますね。
朝からニッコリできる、お支度ボードの作り方
朝の支度がスムーズに行く効果的なお支度ボードを作るには2つのポイントがあります。
ポイント1 支度の項目の数と内容を工夫して気が散り防止!
ポイント2 ご褒美設定でやる気アップ!
この2点に注目して<お支度ボード>を作っていきます。
ポイント1 支度の項目の数と内容を工夫して気が散り防止!
①支度の項目を次の6つだけに絞ります。
・当たり前にできる行動3つ
・言われればできる行動2つ
・たまにできる行動1つ(チャレンジ課題)
当たり前にできる行動は子どもが喜んでする行動と捉えてください。
例えば、「テレビを観る」「好きな飲み物を飲む」「お母さんとギューする」などでもOKです。
②その項目を朝の支度の流れに沿って時系列に並べます。
このときのポイントは、たまにできる行動(チャレンジ課題)を当たり前にできている行動でサンドイッチすること。
③項目の横に月曜日~金曜日の欄と行動できたらシールを貼れる欄を作ります。
これで完成!
<完成イメージ>
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
1.おはようのぎゅ~(ハグ)ができる(当たり前にできる行動) | |||||
2.トイレにいける(言われればできる行動) | |||||
3.きがえができる(言われればできる行動) | |||||
4.すきなものをのんでからあさごはんをたべる(当たり前にできる行動) | |||||
5.はみがきをする(たまにできる行動) | |||||
6.どうがをひとつみられる(当たり前にできる行動) |
ポイント2 ご褒美設定でやる気アップ!
次に<ご褒美シート>を作成します。
①1週間頑張ったご褒美を設定します。
いつもよりちょっと豪華なおやつ、集めているシール、家族と好きなところへのお出かけなどいいですね。
②お支度ボードとは別の紙に「シールが何枚以上たまったら、○○できる!」と書いておきます。
<完成イメージ>
シールが25まい、たまったら・・・ 「すいぞくかん」にいこう~(^_^)/ |
こんなのでいいの!?って思いますよね。イイんです!
なぜなら、子どもがこれならできそう!と思えるお支度ボードならサクッと行動できるし、ご褒美というゴール設定があることで、お支度するキッカケとなりやる気も出るでしょう。
さらに、お母さんがお支度ボードを作ることで子どもの「今」の状態を観察する良いチャンスになります。
「ここまでできている」「ここはまだ難しい」と冷静に見ることができ、むやみに怒らなくなりますよ。
行動できたらたっぷり褒めちゃいましょう~!
朝の支度についての声掛けは、こちらが参考になりますよ。
ちなみに我が家では、このお支度ボードを“できるできるチャレンジ!”と名付け、内容をアップデートしながら活用し続けています。
まだ完璧にはお支度ができるという訳ではないですが、母である私の意識が変わったことでガミガミ母さんから卒業し、朝は笑顔で出発できるようになりました。
まずは一緒にやってみてください。お母さんが楽しむ姿を見ると、子どももやってみたい!という気持ちになりますよ。
ニッコリ朝を過ごせるための”お支度ボード”いかがでしたか?
もしも一人だと頑張れなさそう…もっと詳しく知りたい!という方は、一人で悩まないでぜひお話し聞かせてくださいね!
子どもの特性に合わせたオリジナルお支度ボードの作り方はこちら♪
▼ASD傾向の子ども向けお支度ボードの作り方▼
▼ADHD傾向の子ども向けお支度ボードの作り方▼
お支度できない子どもの入学が心配!こちらの記事を参考にしてみてくださいね!▼
執筆者:ひきのなつき
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