イライラを止めたいのに、一度イライラが始まったらおさまるまでに時間がかかることはありませんか?それは脳の怒り癖がついてしまっているからかもしれません。イライラを手放して楽しい育児がしたい方に、ぜひためして欲しい2つの方法をご紹介します。 |
イライラが止まらない
子育てをしていると、本当にイライラしてしまうことって多いですよね。
怒っちゃいけないなんて100も承知。
けれども、どうしてもイライラを止めることができずに、口に出して怒ってしまう。
そのとき子どもが言うことを聞いたとしても、全然気持ちがすっきりしない…。
私だって普通に言いたいし、子どもに笑顔でいてほしい。
なのに、子どもは全然言うことを聞かないし、同じことを毎日繰り返す。だから私も怒ってしまう。
一年前の私はそんな「負のループ」におちいっていました。
最初はやさしく「ダメだよ」「やめてね」「危ないでしょう」伝えているのに、それでも言うことを聞かない息子に心の底から何とも言えないイライラが湧き出してしまい、それを感じ取るかのように息子は大声で泣き出し、私も最後は感情的に叱ってしまっていました。
そんな私は、息子が幼稚園に入園したのをきっかけに脳を伸ばすコミュニケーションを学び始めたのですが、これは基本的に「褒める育児」なので、否定的な注目をしないことを徹底します。
否定的な注目や言葉は「脳」や「子どもの行動・心理」にとってマイナスな部分が多すぎるからです。
しかしこれが私の最初の試練でした。
否定的な注目はしない、言葉も使わない、と言うのは簡単ですが、何年もイライラしていたことをすぐにスッとやめられません。
最初の2週間、すごくすごく、大変でした。
息子ができないことに対してのイライラが止まらないのです。
・食事中座っていられない
・何でも物をなめる、かじる
・歯ブラシを口に入れたまま走る
・歯ブラシを噛んでやらせない
・転ぶと私が助けに行くまでいつまでも地面に寝そべっている
・息子以外の人と話そうとすると「ママ!ママ!」と言って話に割り込んでくる
・公園から帰ろうと言っても泣いて嫌がる
・何度言ってもなかなかお風呂に入らない
・お風呂の湯船のお湯を口に入れて出す、飲む
・私が隣で寝ていないとすぐ目覚めぐずる
などなど、あげたら切りがないくらいです。
これが毎日です。
「良いところだけに注目すると言ったって、すごくイライラする!いったいどうしたらいいんだ…」と毎日葛藤しながら、何か私に合う方法はないかと一生懸命考えました。
私はもう、どうしても、これ以上、子どものためにも自分もためにも怒りたくなかったのです。
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脳の怒り癖とは
なぜ、私はここまでイライラしてしまうようになったのでしょうか?
私は4年間の不妊治療をしておりその結果と付き合う不安と、妊娠してからも高齢出産ならではのマタニティ期の不安をずっと抱えたまま出産しました。
そしてそのままワンオペ育児に突入し、誰かに預けて休むこともできず精神的に無理が重なりました。
世の中のママは万全なサポートを受けられている方のほうが少ないと思います。
仕事をしながら、兄弟を育てながらなど、様々なストレスを抱えながら育児をしている方が多いですよね。
その不安やイライラは、もっとも思い通りにならない子どもに向かって出てしまうこともあるでしょう。
その不安や怒りは、脳がコントロールしています。
イライラすることを見る、聞くのは脳の視覚系、聴覚系から感じ取りますし、不安や怒りだと判断するのは感情系エリアです。
それを伝達したり記憶するエリアも関り、脳全体のネットワークを使って不安や怒りの情報がすごい速さで駆け巡ります。
そのように脳が不安や怒りを感じることを繰り返すと、脳のネットワークが太くなり不安や怒りが強化されます。
脳は使えば使うほど強化する(できるようになる)のです。
良いことなら強化されてもいいのですが、不安や怒りを強化すると、いわゆる怒りっぽい人になってしまいます。
そうならないためには、逆にイライラする脳を使わないようにしていくと怒りっぽさを卒業できるのです。
すぐにできるイライラ回避術
今回はママのイライラを回避させる方法をご紹介するので、合わせて取り組んでいただきたい「子どもを肯定する方法」は関連記事をぜひ参考にしてくださいね!
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イライラしたら選択する
何を選択するかと言いますと、子どもが何かイライラすることをしたときに、
「絶対、許せないこと?」=暴力やけがをすること
「そうでもないこと?」
とママ自身に問いかけるのです。
先ほどあげた私の困りごとで言えば、歯ブラシを口に入れたまま走ること以外は、すべて「そうでもないこと」になります。
子どもが何かしたとき子どもに「ちょっと‼」と言ってしまったとしても、すぐに「どっち?」と自分に問いかけます。
一瞬のことですが、怒ることより考える方に脳が使われるので、怒る脳が使われないのです。
・お風呂に入らない!→イライラ!→どっち?
・食事中立ち歩く→イライラ!→どっち?
このように、どっち?と問いかけてみると「イライラはするけど、絶対許せないことではないか…」と思考が変わってきます。
私も今までは「やめなさい!」「いいかげんにしなさい!」とすぐ怒っていたのが、「はぁ」とため息をつくレベルになり、1週間もすると「はいはい、食べようねー」や「座るよー」とぶっきらぼうでも言えるようになりました。
2週間目は、言い方は相変わらずぶっきらぼうだったかもしれませんが、食事中の立ち歩きも「はい、戻ってきてー」「座れたねー」と少し明るく言えるようになりました。
すると、自分と子どもが「あれ?少し変わってきた?」と感じ、すごく大変な中に少し光が差してきました。
そして約1か月後には、まったくイライラしないわけではありませんが、息子の困りごとに注目しないようにすることができ、感情的に叱る回数が激減していました。
本当にイライラする脳って変わるんだ!と実感した1か月でした。
脳は新しいことをやるのには、ものすごい負荷がかかるので「無理!」と今までのやり方に戻ろうとします。
ですが、そこを少しずつでもいいので変えていくことで、脳にエンジンがかかりゆっくりと変化がでてきます。
そして息子は私の対応に激しい波がなくなってきたことと、合わせてやっていた「肯定の声かけ」で、ひどい癇癪をおこさなくなっていました。
変顔に変換!
私が3週間目くらいからできるようになったのが、イライラしたら変顔に変える!という技です(笑)
イライラしているとき、私は本当に鬼の形相だったと思います。
眉間にしわが寄り、口は「はぁ!?」と言わんばかりの顔です。
今思えば、子どもには絶対見せてはいけない顔です…。
私もダメだとは分かっていましたので、すぐ顔にでてしまう状態をいったいどうしたらいいのか、真剣に考えたんです。
そして、どうせ鬼の形相になるなら、変顔にして子どもを笑わそう!と思ったのです。
ちょっとふざけたように感じられるかもしれませんが、幼児期の子どもは表情や声色、語調を先に感じ取ります。
ママが笑顔で伝えた言葉は、子どもの脳が嬉しいことだと判断し、聞く耳をもち言われたことを理解しようとします。
また、ママ自身も表情を無理やり変顔に変えることで、顔の表情筋から脳に変化を与えることができるのです。
ですから、イライラがどうしても顔に出てしまう場合は、グッと変顔に持っていくのです!
鬼の形相からの鬼瓦です!ひょっとこでもいいです!
その顔で「ちょっとちょっと〇〇さん、聞いてます?」など明るめに話しかけます。
すると、息子はぐずっていたり、聞いていなかったりしても「へっ!?」という顔になり「ママ変な顔ー!」と笑い出します。
私も自分のやっていることが馬鹿らしくなるのもありますが、子どもが笑うので一緒に笑ってしまいます。
すると、1分前まですごくイライラしていたのに、笑顔になるんです。
イライラも消えて「ね、〇〇しよう?」と優しく言えるのです。
そこで初めて、子どもに行動をうながす「テクニック」が使えるのです。
そうやって、私は自分の怒りのハードルを少しづつ下げていった結果、細かいことは気にしない、イライラしない方が以外と物事がスムーズにいく!と考えられるようになりました。
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本当にイライラママだった私ですから「分かっているけどできない!」というママのお気持ちもすごく分かります。
しかし、感情的に怒ることは、本当に子どもの脳にとって何もいいことはないのです。
子どもは一緒にいる時間が長いママとのコミュニケーションから、お友達や社会につながる人とのコミュニケーションを学んでいます。
ママがいつも怒ってやめさせるコミュニケーションをしていたら、お子さん自身もきっと社会に出たときに何か起こったら、怒ってやめさせる手段以外分からなくなってしまうでしょう。
ぜひご自身のためにも、お子さんのためにも、イライラしない脳に変えていきましょう。
一緒にがんばりましょう!
今日もお子さんとの楽しい時間がすごせますように。
執筆者:宮代さちこ
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