年少さんで幼稚園に慣れたし、進級しても問題なく通うだろうと思っていた矢先の行きしぶりに戸惑っていませんか。進級も実は大きな環境の変化です。お母さんがどんな対応すれば幼稚園に行けるようになるのでしょうか?我が家の経験が役に立つと嬉しいです。 |
初めての進級!突然「幼稚園行きたくない…」と言い出した娘
この春、初めての進級を迎えたお子さん。新学期、「行ってきまーす!」と元気に幼稚園に向かえたでしょうか?^^
年少さんで一年間かけて幼稚園に慣れたし、お友達もできたし、ニコニコと出かけることができたお子さんも多いことでしょう。
一方で、「明日から年中さんだね!幼稚園に久しぶりに行けて楽しみだね」と声をかけたら、突然「幼稚園、行きたくない…」と言い出して戸惑っているお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
数年前の私がそうでした。
この春1年生になった娘が、幼稚園で初めての進級を迎えたときの話です。
コロナウイルスの混乱が始まった時期でしたが、3月は休園にならず通常どおり登園していましたし、年少さんで幼稚園のことが大好きになっていた娘。
年中さんになっても、変わらず通えるものだと思い込んでいました。
ところが、4〜5月の休園後、幼稚園が再開する6月。
「久しぶりに行けるね!楽しみだね^^年中さんになったら、新しいバッジでかっこいいね〜!」とワクワク話しかけたら…
「幼稚園、行きたくない。」
と呟いたのです。そして、その言葉どおり、次の日の朝になっても行きたがらず、なんとか幼稚園に連れて行くと私にべったりくっついて離れることができず…。
結局、教室の前に来ただけで、荷物を置いたら即、私と一緒に降園したのです。
年中さんになって、教室の前で「行きたくない」なんて言っている子は他には見当たりませんでしたし、教室の中で楽しそうにニコニコ遊んでいるお友達を目の当たりにして、
年少さんでは、教室に入って楽しく遊んで、「幼稚園大好き!」と言っていたのに…。
どうしてうちの子は行けないんだろう。
このままずっと家にいたいと言い出したらどうしよう…。
全く予期していなかった行きしぶりに戸惑い、これからのことが不安でたまりませんでした。
行きしぶりとともに癇癪も出ている…という場合は、こちらの書籍を参考になさってくださいね▼
進級も実は不安要素がたくさんあります
ではなぜ、娘は「行きたくない」と言い出したのか。まずはそのワケを探ってみることにしました。
娘は、環境の変化がとても苦手です。見通しが立たないことに不安を覚え、緊張が高まると行動のコントロールが効かなくなる、発達でこぼこの特性があります。
新しい環境に飛び込むときは毎回、慣れるまでに時間がかかますから、今までもプレ幼稚園・幼稚園入園・習い事を始めるときなど、周りの子が一回でできてしまうことも、時間をかけて安心を獲得していかなければならない子です。
プレ幼稚園・幼稚園入園の娘の様子はこちらでお話ししています
・落ち着きがない2歳の我が子をプレ幼稚園に連れて行くのがつらいママへ。できたことだけに注目して、行動力を伸ばしましょう!
入園するときは、娘がつまずきそうなたくさんの「初めて」を思いついたため、不安を一つずつなくしていくつもりでとても丁寧に接していたのですが、
今回は進級だし、もう幼稚園のことだってよくわかっているし、一年間楽しく通えたのだから、環境の変化につまずくことはないだろう…と思い込んでいた私。
けれど、娘が行きしぶって改めて考えてみると、進級にもたくさんの「初めて」や「変化」が隠れていたのです。
・教室が変わって、どこかわからない
・上履きや道具入れの場所が変わる
・トイレの場所がわからない
・担任の先生がどんな先生か知らない
・クラス替えでお友達が変わる
・毎日のルーティーンが変わる(年中さんから始まる活動があったため)
・バス通園のルートやメンバーが変わる
大人にとっては小さくて「そんなこと!?」と思うような変化が、娘にとっては大きな不安となり、「幼稚園行きたくない」に繋がっていたのです。
環境の変化に不安を感じているのなら、1日一つずつクリアしていこう!
行きしぶりをして1週間ほど経ったところで、娘は通常どおり幼稚園に通えるようになりました。
何をしたのか?というと、娘が不安に感じている「行きたくないワケ」を1日一つずつ「安心」に変えていきました。具体的にお伝えしますね。
初日は、「新しい場所」に慣れることを目標に。年中さんのお教室の場所がわかればOK!としました。
教室の前まで行ったところで「今日は帰りたい…」と言い出した娘に、「ここまできたんだから行けるよ!頑張れ!」と言いたくなりましたが、ぐっと飲み込んで「教室の場所がわかってよかったね^^」と切り替えて一緒に帰宅しました。
荷物置き場や靴箱の場所も確認できたので、「場所がわからない」の不安は大きく減ったようでした。
次の日は、「新しい先生」がどんな人かわかればOK!を目標に。
たまたま個人面談の日でしたので、あえて娘も連れていき、娘と担任の先生がゆっくり話す時間を取っていただきました(先生も気にしてくださっていて、多めに時間を設定してくださっていたようです)。
そのときに、トイレの場所の確認や、お教室のどこに何があるのかをじっと探検していたため、年中さんでの生活のイメージがしっかりとできたようです。
それから数日は午前保育で給食なしで帰宅だったため、今日は午前中の生活に慣れる。今日は新しい活動に慣れる…などと、1日一つできるようになったらOK、焦らないこと!を意識しました。
この積み重ねで、一日保育となった頃には安心して幼稚園へ通えるようになりましたよ。
大人では気づかないような小さな変化が、環境変化が苦手で不安の強い子どもにとっては大きな壁となることを、娘の行きしぶりから学びました。
もし、あなたのお子さんが、進級して突然「幼稚園行きたくない…」と言い出したなら、一気に全部頑張らせる必要は決してありません。
お子さんが不安に感じていることをまず分解してみて、1日一つできるようになればOK!という気持ちで、安心を積み重ねていってあげてくださいね。
執筆者:永崎りん
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